エージェント・作品紹介

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―当会プロデューサーが紹介可能な作品―
著者名 藍沢 葉月 さん(女性)
タイトル 『夜影(やえい)の招き』
ジャンル サスペンス小説(400字詰め原稿用紙250枚)
作者プロフィール
1970年生まれ。出身地:神奈川県
大学卒業後、編集プロダクション勤務を経てフリーライターに転身。
女性誌や週刊誌でコラムを執筆しながら、短編小説を発表。
本作が長編デビュー作となる。
梗概書
第1章 闇に潜む囁き
第2章 失踪の街
第3章 影の招待状
主人公・水瀬響子(34歳)は、東京でフリーの校閲者として働いている。
平凡な日常を送る彼女のもとに、ある日、一通の手紙が届く。そこにはただ一言、「あの夜を覚えているか?」と記されていた。
胸がざわつく。響子は19年前、親友の沙月が失踪した夜のことを思い出した。高校の卒業間際、二人はある事件に巻き込まれたのだ。警察の捜査も虚しく、沙月は行方不明のまま。その記憶を封じ込めたつもりだったが、過去は静かに彼女を追ってきた。
やがて響子は、同じ文面の手紙を受け取った人物が他にもいることを知る。それは、あの夜、事件現場に居合わせた元同級生たちだった。
手紙の送り主は誰なのか? 沙月の失踪の真相は?
「答えを知りたければ、4月7日、深夜0時に旧市街地の橋の上へ」
示された場所は、かつて彼女たちが最後に沙月を見た場所だった。
誘われるように現地へ向かった響子は、そこにいた“何者か”の影を目にする。
19年の沈黙を破り、封じ込めたはずの事件が、再び動き出した——。
企画の意図
人間の記憶は曖昧である。しかし、それでも忘れられない出来事がある。
本作は「封じ込めた記憶」「過去と向き合う恐怖」「真実の重み」をテーマに、静かな日常に潜む闇を描く心理サスペンスである。
現代社会では、情報が氾濫し、過去の出来事が次々と上書きされていく。しかし、それでも人の心の奥底には、決して消えない記憶が横たわる。それが蘇ったとき、人は何を感じ、どう行動するのか——。
本作では、登場人物たちの心理を丁寧に掘り下げることで、読者にも「自分の記憶と向き合う」という感覚を味わってもらえる構成になっている。また、都市の片隅に潜む“見えない闇”を描くことで、日常の中にひそむ違和感や不安を、リアルに感じられる作品となっている。
読者ターゲット
・ミステリーやサスペンスを好む読者(20代後半~40代) ・心理描写の深い作品を求める読者 ・「記憶」や「過去の事件」がテーマの物語に興味がある人 |
A文学会から一言
静かな日常のひだに、ふと忍び寄る影。 主人公・水瀬響子は、穏やかな日々を送る中で、突如過去からの呼び声に立ち尽くす。19年前、姿を消した親友・沙月。すでに封印されたと思っていたあの夏の出来事。しかし、真実というものは、忘れようとするほどに根深く、そして残酷なほど、待ち続けている。 本作の最大の魅力は、読者の心の深層にある“忘れたはずの感情”を静かに揺さぶる力にある。何気ない風景の描写の中に潜む違和感、登場人物たちのわずかな言葉の綾に伏線が巧妙に織り込まれ、読む者は無意識のうちに物語の迷宮へと足を踏み入れることになる。 サスペンスの醍醐味とは、自分ならどう行動するか、何を信じるかを問いながら読むことである。本作は、そうした読者の内面への問いかけを巧みに設計しており、ミステリーとしてのスリルだけでなく、心理劇としての奥行きも見事に両立させている。 果たして響子は、真実を知ることで過去と和解できるのか。 それとも、解き明かされた記憶の先に、さらに深い闇が口を開けて待っているのか。 「これは物語ではない、わたしの記憶かもしれない」と、読み手が錯覚するほどの臨場感と感情の共鳴を呼び起こす——そんな一冊になる作品だ。 |
ご紹介可能な有効期限
2025年12月27日
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