エージェント・作品紹介

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―当会プロデューサーが紹介可能な作品―
著者名 田之倉 泰三 さん(男性)
タイトル 『実りの背中 ―受け継いだ土地と心―』
ジャンル 自分史(400字詰め原稿用紙210枚)
作者プロフィール
1957年生まれ。出身地:千葉県
祖父の代から続く専業農家の三代目として生まれ育つ。
大学卒業後、メーカー勤務を経て家業に従事。
現在は有機野菜を中心とした直売型農業を展開。
地域の農業後継者問題や獣害対策、都市住民との交流にも力を入れ、寄稿歴あり。
本作が初の著作。
梗概書
第1章 土の声を聞け
第2章 野菜が怒るとき
第3章 田んぼの上に花火を打て
「俺は、野菜に生かされてるんだと思うことがある」。
田之倉泰三、農家の三代目。戦後の荒地を開墾した祖父、農協の仕組みを築いた父、そして時代の波にもまれながら独立農家の道を切り拓いた自分。
生きるために育て、育てることで生かされた。
バブル崩壊、直売ブーム、TPP騒動、コロナ禍——時代の大波のなかで、畑はいつも“変化の先”にあった。
本書は、「農業ってこんなに面白いのか!」と驚くようなエピソードが満載の、“笑って泣ける”農家自分史である。
野菜に語りかける日々、イノシシとの知恵比べ、農作業中の出会いがそのまま恋に発展した過去。さらに、地元の夏祭りを復活させた「田んぼ花火プロジェクト」の奮闘記など、リアルでユーモアに満ちた人間ドラマが繰り広げられる。
泥にまみれても、陽を喰ってでも、生き抜く。その姿に、どこか読者は「自分の物語」を重ねずにはいられない。
企画の意図
“農業”というと、どこか遠い世界の話のように思われがちだが、実は人の生き方や社会の変化が最も色濃く表れる舞台である。
本作は、ただの回顧録ではない。農家の三代目として、都市と地方、伝統と変化、効率と誇り、その狭間で奮闘してきた男の「ドラマチックな自分史」である。
汗と泥と、笑いと涙。日本の農業を支えてきた“普通の人”の中にこそ、ドラマがある。それを明るく、軽やかに描いた本作は、読者に「生き方のヒント」を届けてくれる。
また、食や地方、家業継承など、いま社会が注目するテーマがふんだんに盛り込まれており、幅広い読者層への訴求が見込める。
読者ターゲット
・地方で暮らす家族を持つ人、農業に関心を持つ人
・「自分史」ジャンルの新しい読み口を求める人
・都会で働く20~50代の男女(自分のルーツや人生を見つめ直したい読者)
・ドラマ化や地域振興の教材としても魅力あり
A文学会から一言
人生の記録が、ここまで胸を打つ物語となりうるのか――。本作は、農家三代目としての宿命と誇りを背負いながら、時代の荒波に立ち向かってきた一人の男性の半生を綴った「ドラマチックな自分史」である。だがそれは単なる個人の自伝ではない。読者の胸を打つのは、そこに刻まれた「葛藤と選択」の物語であり、「敗北と再生」の軌跡である。
幼少期に見上げた父の背中。初めてトラクターのハンドルを握ったあの日の震え。経営の重圧、家族との衝突、夢と現実の狭間で揺れた日々。そして、すべてを包み込むように実っていく「土」の重みと「暮らし」の尊さ。著者の人生を形づくる無数の出来事が、自然体の筆致で描かれ、読む者に深い共感と感動を呼び起こす。
本作の秀逸さは、時代背景と個人史の交差点を、巧みにすくい上げている点にある。昭和から令和へと移り変わる社会の中で、農業という営みがどれほど変貌を遂げてきたか。その変化を生き抜いてきた著者の言葉には、時代証言としての重みと、人間存在への深い洞察が同居している。
読み終えたとき、読者は気づくだろう。「これは誰か一人の人生ではなく、どこかで自分ともつながっている物語なのだ」と。そしてきっと、忘れていた記憶や感情にそっと手を伸ばしたくなる。
――静かな情熱と、にじむような感動が胸に残る。これは、人生そのものが語る、一冊の壮大なヒューマンドラマである。
ご紹介可能な有効期限
2025年12月27日
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