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エージェント・作品紹介

【企画要項】
 出版社、編集者の方へ
  ―当会プロデューサーが紹介可能な作品― 
  著者名   二尾 シマ  さん(女性)

  タイトル 『それぞれの芽吹き』
  ジャンル  児童文学(3連作)(400字詰め原稿用紙150枚)

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作者プロフィール

・学歴:広島大学文学部史学科卒業後、教育界へ。
・筆歴:40年前、趣味で短編小説始める(25年間ペンを断ち、数年前再開)
・文学賞:北日本文学賞(一次予選通過2度)、集英社コバルト新人賞等。
・出版歴:2014年「かげぼうし黒太、夏を行く」文芸社より刊行

梗概書

1章 岬に立つ子ら
軽い知的障害をもつ子らと女先生の奮闘記。家庭の事情で学校を辞め、在所にUターンする女先生を岬の鉄塔から見送る7人の子ら。先生から教えられたことを守ると誓い合う岬の子らの頭上を先生の姿を借りた風がそっと撫で海の向こうへ。

2章 炎の少年
父親に恵まれず、異郷で不自由な思いをしながら母一人子一人の生活を送る少年の境遇に心動かされた男先生の力強い支援と温かい愛情に支えられて、少年が見事にキャンプファイヤーの炎役を演じ、生きる喜びを手にする。 

3章 良ちゃんの事情
ある日突然、仲良しのわんぱく坊主良ちゃんが、少女千恵を避け、意地悪を仕掛ける。家庭の事情や思春期特有の事情がありそうだが、千恵には理解不明な良ちゃんの言動に振り回され悩み苦しむ。やがて先生の計らいにより事情を分かち合う機会が 訪れ友情を取り戻す。

企画の意図

人間関係が希薄に感じられる現代、子どもを取り巻く環境を温かく見守り合える関係性を、子どもと親、親と先生、先生と子ども、子ども同士のつながりを描くことを通して語り継いでいきたいとの思いから。

読者ターゲット

小中学生(並びに中高年の大人)

A文学会から一言

『岬に立つ子ら』

 名作『二十四の瞳』を連想させる設定だが、子どもたちの抱える弱み、家庭の事情は極めて現代的なものにアップデートされている。子どもの言動をていねいに追いながらも、ラストに近づくにつれ担任教員の物語がズームアップされていくのが見事。人間的な魅力で児童をひっぱる、頼りがいのある教員像として描かれながらも、社会の中に入れば、この教員も悩めるひとりの大人だ。先生の「小ささ」をためらわず提示することで、その先生を慕う子たちが、これからどれだけ広い世の中で自分の世界を築いていかねばならないか、あくまでも優しい筆で描き出した公平な視点が魅力的。

『炎の少年』

 主人公の少年の年齢が比較的高いこともあり、三作品中で最も力強い印象を受ける。圭太(主人公の名)に作中で課された試練は『岬に立つ子ら』や『良ちゃんの事情』に登場の少年少女に比べ小さいということはなく、むしろ理不尽度合いは最も大きい。だが圭太は、周囲に比べてマイナスからスタートしなくてはならない自分がやらねばならないのは、一発逆転のわざなどではなく、やはり地道な一歩を踏み出すことでしかないと心得ていた。夏空に燃えるキャンプファイヤーの描写はたくましい。もうじき子ども時代に完全に別れを告げる、かすかな寂しさも漂う佳品。

『良ちゃんの事情』

 この作品の主題はずばりいじめである。見事なのは、いじめを社会の問題としてとらえるのではなく、「子どもにしか感じることのない恐怖体験」として、徹底して肉体的に描いている点だ。主人公は特別体が大きいわけでも、気が強いわけでもない小学生児童。一度いじめの陥穽に落ちてしまったら、自力で抜け出ることはむずかしい。いじめる側はといえば、自身の虫の居所が理由であったり、むしろ新しい力関係を相手のせいにしたりする、その被害者と加害者の受け止め方の違いも鮮やかに描かれている。最後は和解して終わるが、「いじめる側に同情できるかどうか」という問いは、大きな論争を呼ぶのではないか。

 いずれも、詩情豊かな物語として楽しめる。そればかりでなく、教室での副読本にふさわしいのではとも思える作品だ。

ご紹介可能な有効期限

 2018年7月31日

より詳細な情報をご希望の方は、下記メールまでお問い合わせください。

info@abungakukai.com   A文学会 ( 国内企画担当 )
〒105-0013 東京都港区浜松町2-2-15-2F
TEL 050-3414-4568(IP電話・FAX)

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